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マニー株式会社

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コア技術は、ステンレスの微細加工技術

マニー株式会社は、1959年に創業した、手術用縫合針、眼科ナイフ、歯科用根幹治療機器などのニッチ市場に特化している医療機器メーカーです。レーザーを含めた金属の微細加工技術、特にステンレスをベースにした金属の微細加工技術をコア技術とし、ニッチ市場で世界トップクラスの製品を展開しています。主要製品ではそれぞれが世界トップクラスのシェアを持ち、歯科根管治療機器のリーマで50%、眼科ナイフで30%、手術用縫合針のアイレス針で10%と推定されています。

世界120カ国以上の医療現場でマニーの製品が使われています。特にマニーの手術用縫合針は日本の生産量の70%、日本から輸出される90%以上ものシェアを占めています。国内外に特許権を400件以上保有しており、微細な加工技術や独自の管理システムが高く評価されています。

世界で初めて、18-8ステンレス縫合針の製造に成功

当時主流であった医療現場で使用されていた鉄製縫合針は錆びやすいという欠点に着目し、錆びに強いステンレス製縫合針の研究開発を行いました。その結果、1961年に世界で初めて18-8ステンレス縫合針の製造に成功しました。それ以降もステンレス微細加工技術の研究を重ね、1976年には歯科分野、1993年には眼科分野へと進出し今日に至っております。また、眼科用ナイフによって、2020年には、経済産業省が認定するグローバルニッチ企業100選に選出されました。

世界一の品質を世界のすみずみへ

すべての製品を「世界一の品質」にすることを目指して、開発および生産活動を行っております。「世界一の品質」を持つ製品作りや品質を維持する為に、半年に一度「世界一か否か会議」というプログラムを組んでおり、品質維持および生産活動に努めています。さらには、「将来的に世界1・2位の市場シェア品質になれる見込みがない製品の設計・開発は行わない。」などの製品開発規定があります。

針に穴をあけるということを追求した結果、競合他社はやっていない、レーザーによる穴あけという加工法に行き着きました。1960年に米国で最初のレーザーが発見されて十数年後、最新技術を搭載した高額なレーザー機を使って針に穴をあけるという行為は、費用対効果の面から見合わないのではないかとの見方が多勢でした。しかし、これで得られたレーザードリリング技術の開発研究が、マニーの発展の礎となりました。

生産の海外移管により、生産性向上、利益率改善

ニッチ市場における成長を続ける一方で、コスト対策も継続して取り組んでおり、 1996年にベトナム、1999年にミャンマー、2009年にラオスに工場を建設し、製品の製造を行っています。生産の海外移管により、生産性向上、利益率改善に繋げています。一般的には、「MADE IN JAPAN」が高品質の証であると認識されることが多いですが、マニーの工場の海外移転は日本製以上に優れた品質の製品づくりを目標にしています。

 マニー製品の品質を大きく左右する検査工程では、検査機械ではなく、人間の目が頼りの工程が多数存在します。国内工場で製造を行う場合は、多くの人手を使って検査を行うと製造コストが跳ね上がってしまい、高品質な製品ができたとしても非常に高価になってしまいます。日本では、検査工程で細かな差異も見逃さない優れた視力を持つ若い人材の確保が非常に難しくなっていますが、アジアの新興国では、視力の良い若い人材が豊富です。国内生産と比較して一人あたりの人件費を抑えることができるため、複数の人員で検査を行うことが可能になり、同等のコストで国内生産するよりも遥かに高品質な製品づくりを実現しました。


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