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歴史と文化の食品「三輪素麵」<GIインタビュー>

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三輪素麺は、長い歴史と文化があります。現在でも、奈良県にある大神神社のト定祭に用いられております。しかし、詳しくお話しを聞いてみると、歴史や伝統、昔からの文化だけでなく、製品をより良いものにするための新たな取り組みもされていらっしゃいました。今回は、奈良県三輪素麺工業協同組合の代表理事でありながら、株式会社三輪そうめん池側 の代表取締役でもあられる、池側 義嗣 様に取材させて頂きました。

三輪素麺の魅力と歴史

三輪素麺の魅力

他産地の素麺も沢山ありますが、三輪素麺は特に細くてこしがあり、喉ごしが良いというところが特徴だと思います。また、素麺の発祥が三輪であるというのも大きな特徴だと思います。

素麺の始まり

素麺というのは最初、中国の方から索餅(さくべい)というものが入ってきたのが始まりだといわれております。その当時は奈良時代後半でしたが、飢饉や疫病が流行していました。これを救済するために神様にお願いしたところ、この三輪山から流れ出る清流から小麦を作ってそれを粉にして、当時は素麺とは言わず麦縄というものだったのですが、そういうものを作って生業にしなさいというお告げがありました。その通りにしたところ、疫病も飢饉もおさまった、というのが素麺の始まりです。

高級品から家庭へ

平安時代、鎌倉時代には、素麺は高級品であったため一般人は食べることが出来ませんでした。一般人が食べられるようになったのは大体、江戸時代からです。江戸時代にお伊勢参りというものが盛んになりまして、その途中に伊勢街道という伊勢まで通じる道を通ってお伊勢参りに向かうのですが、その際に宿に泊まって食されたものが素麺で、それで全国に生産地が広まりました。

実際に頂いてみました。

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私も三輪素麺を頂いてみました。 麺が非常に細いので、口の中で麺がほどけていくような食感が楽しめます。また麺が非常に細いのにも関わらず、歯ごたえはしっかりしていて、ひと味違った噛み応えや喉越しも楽しめました。非常に高級感があり、新食感でした。

組合としての活動

正式に素麺組合としてできたのは戦後です。昭和22年に初めて組合として設立されました。一番初めは、明治28年に三輪素麺組合というものが設立されております。昭和22年に正式に登録されまして、当時は生産者の数も300軒近くあったと聞いております。組合の活動といたしましては、原材料の共同仕入れ、製品の共同販売、製品の検査、組合員の研修が主な活動になっております。GIや基準に合った原材料を組合が認定し、その小麦を使って製造するようにすることで、品質のばらつきをおさえております。

GIについて

GI登録のきっかけ

私は平成26年に理事長を引き受けさせて頂きました。その当時は、兵庫県の揖保乃糸が全国シェアも生産量もトップでした。そこで、三輪素麺もどんどん知名度を増やしてシェアを増やしていかなければならないという危機感がありました。我々生産者団体と販売販売協議会というものがありますが、当時はあまりいい関係ではありませんでした。しかし、小さい業界の中でいがみ合いをしてはダメだろうというところで、販売協議会の方に私たちの方から、もっと協力しながらやっていこうではないかというお話をさせて頂きました。そんなこともありまして、県や市にも相談したところ「GIというものがあるので、取得したらどうですか」というお話を頂いて、そこでまずは最初にGIというものを一緒に取っていこうではないかという話になりました。

「1番乗り」のつもりが

私たちも一番乗りで申請をしようと準備を進めていました。当日、農水省の方へ申請書をもって向かいました。しかし、既にその時には14件くらいの方が申請に来られていました。誰が一番最初の申請を誰がするかということを決めるのに、くじ引きになりました。私たちは13番目になりました。 申請してから取得までに、「もっとここをこうしなさい」といったような修正が3から4回くらい送られてきました。最終的には、登録ができたのは半年以上先になったいう経緯があります。

時代の変化に対応

トレーサビリティ

「誰が作ったか」といったところも求められる時代になってきています。このようなところもしっかりしないといけないということで、生産者独自の固有番号の刻印を帯び紙に押すことにより、誰が作ったものかということを確認できるようにしております。クレームが来た時にも、刻印を見れば誰が作ったか分かるようになっております。

機械化は進んでいるが、手順は1200年変わっていない

三輪素麺を製造するにあたって十数個の工程があります。そして、昔はこれらをすべて手作業で行っておりました。しかし、これでは効率が良くありません。手延べの本質は残しながら、原料をこねるなどの作業は機械でこねる方が仕上がりも一定にできます。次の工程に致しましても、手で伸ばしていましたが、機械で伸ばした方が、安定した、均一に仕上がります。基本的な部分については機械が行うというだけで、本質的な部分は変わっておりません。

古き良きを残し、新しき良きを作る<GIインタビューのおわりに>

三輪素麺はとても長い歴史を持っていながら、現在もより良いものを取り入れて生産されています。しかし、いくら良いものを取り入れても、本来の魅力を失ってしまっては何の意味もありません。三輪素麺は、古き良きは残しながら良いものを取り入れ、進化を続けています。今後の日本のお手本になるのではないでしょうか。

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